卒塾生の訪問

本人に許可をもらったので、書いてみる。

 
苅田直也君。

 

2005年、徳山高校理数科を卒業、中国・上海にある復旦大学に入学。大学卒業と同時に、中国で友人たちと人材派遣の会社を起業する。


2013年、「メルカリ」の創業期に参画。プロダクトマネージャーとして活躍。現在は日米のCX改善を担当。

 

詳細はリンク先でお読み下さいませ(笑)

 

その彼と今日、13年ぶりの再会。

顔も声も全然変わってないけれど、高校生だった頃の彼とは全く違う彼がそこにいた。

 

実は一昨日も卒塾生が挨拶に来てくれた。(有り難いことに、彼女は数年おきに塾の様子を見に来てくれる)いや~、彼女の高校時代も大変だった😅しかし、今は看護師として働いている。今では大人としての自分、看護師としての自分を確立し、すっかり自信に満ちた顔になっていた。

 

苅田君の話に戻る。

 

高校時代の彼は、自分でも何をしたいのか、何をすればいいのかわからない、自分が本気になれるものが見つからない…モヤモヤとした日々を過ごしていたように見えた。だからか、いつも不機嫌だった(やさぐれていた?)ように思う。

 

当時、私はそんな彼を「何かよほど変わったことが起こらない限り、この状況が変わるのは難しいかもなぁ」と見ていた。

受験が迫ったある時、彼からいきなり「中国の大学に行く…という選択を考えている」という相談を受けた。私は即座に「行った方がいい!」と後押しし、確か親御さんにもそう電話でお話しした覚えがある。それが13年前(遠い目)

 

 

彼とあれこれ話した1時間で、印象に残った話を少々。

 

○ 日本は、ある意味不平等ではないかとさえ思うくらい地域格差を感じる。例えば、地方では高校は公立、大学でも国公立大の人気が高いけれど、関東では違う。もし関東に本社のあるような企業に就職するのであれば、国公立大よりもずっと早慶やMARCHに分がある。(むろん東大はイケてるが、京大はギリギリ。それ以外の国公立大はどこであっても(例えば阪大でも)ほぼ同列)なぜなら、関東の企業で働いている卒業生の数が圧倒的に違うから。そういう意味で、東京と地方の格差(その他の情報格差)は否めない。

 

○今はアメリカの大学等でもオンラインで講義を受けられるし、学位も取れる。(MITでさえ、そうだとのこと)世の中はネットの出現でものすごく変わったし、今なお変わり続けている。しかし、地方は相変わらず昔ながらの価値観が強い。親のマインドセットが必要だと思うけれど、それにはもう10年くらいはかかるのでは?

 

○とりあえず、自分が日本を飛び出したことは本当に良かった。中国やアメリカでの経験は、今の自分にとって大いに役に立つものだった。高校時代の自分に「自分の選択は間違ってなかった」と言ってやりたい。

 

個人的には、都会の企業で働くことだけが良いこと…とは思わないけれど、彼の話を今の塾生たちに聞かせたいと思った。いや、それだけでなく、徳高生全員とその親御さんたちにも聞いてもらいたいと強く思った。(もっとも、一番聞いてほしいのは先生方…かも(笑))

 

徳高では毎年、卒業生による「SSH講演会」なるものがあるはず。来年でも再来年でも、苅田君が日本にいる間に、何とかお願いして講演してもらえばいいのに…と思う。

 

それにしても、一昨日のKさん、今日の苅田君。

  

いわゆる「可塑性」って言葉を想起させられる再会は、それはそれは嬉しい。塾講師という仕事に選ばれてよかったと思える瞬間の一つ。

さて明日は仕事納め。その前に小学校の教員をしている卒塾生と面談(というか雑談(笑))。そして大掃除。

 

さて、もう寝る。こんだけ長いの始めて書いた。

文章の不備は何卒ご勘弁を😅


網重塾

徳高生とともに大学入試に関わって40年 その知識と経験を伝える英語・数学専門塾 ・1クラスの定員は10人以下の少人数 ・板書を中心とする参加型授業 ・質問大歓迎! 授業中でもそれ以外でも ・高1は徳山高校の教科書・進度に合わせた授業